悲しいお知らせ。『海』そして、『はちろく』

みなさま、いつもブログをご覧いただきありがとうございます。

タイトルにあるように、当協会で保護されていた
『海(うみ)』(20才)が、先週の9月14日に亡くなりました。

以前のブログにて、海の紹介をしているので、
そちらもぜひご覧ください。
(ブログリンク【”海”の日】)

海は当協会の施設にいる動物の中で、
最も古くから保護されている猫でした。

子猫のときに保護されましたが、警戒心が強く、なかなか人に馴れなかったため、
里親が決まることなく、そのまま現在に至りました。

警戒心は強いままでしたが、スタッフに対しては徐々に慣れていき、
自分から膝に乗ってきたり、ゴハンをねだってきたりもしました。

しかし、肝臓に腫瘍ができてしまい、
2014年ごろには貧血で生死の境目をさまよっていましたが、
そこから復活をし、それ以降は元気な状態で過ごしていました。

海は長年、休憩室で他の猫たちと一緒に暮らしていました。

他の猫たちに負けんばかりの食欲で、
ゴハンの時は扉の前で鳴きながら待っており、
自分からケージの中に入って、ゴハンをガツガツと食べていました。

人が食べているゴハンを狙ったり、お菓子やポテチなども
隙があれば人から奪おうとするなど、傍若無人な一面も。

数年前までは、高いところに飛び乗り、
自由気ままに休憩室内を闊歩していましたが、
昨年あたりから老化が進み、べたついた歩き方になり、
高い段差は自力では登れなくなりました。

しかし、年相応によく眠るようになり、
よく休憩室の他の猫と一緒に、お昼寝をする姿が見られました。
大好きなちーちゃんの背中に顔をうずめている海くん。

ずっしりした体のボルに添い寝する海くん。

自由に走り回ることができなくなっても、
幸せそうな顔をしています。

でも、隙あらば他の猫にゴハンを奪われるのが休憩室の掟。
最年長のボスである海のゴハンを狙う弥生です。

そんなのんびりとして時間が続いていましたが、
先月頃から自力で立ち上がることが困難になってきました。

床ずれのようになってきたため、足にテーピングされている海くん。


寄生虫が発生したりと、大変な時期でしたが、
何とか乗り越えてまたもや復活した海くん。

このときはまだ食欲も旺盛でした。

そして、9月に入り、いよいよ寝たきりの状態になり、
自力で顔を上げることが精いっぱいとなりました。

トイレにも自力で行けなくなったため、オムツを装着されている海くん。

ゴハンも、口の前まで持って行って、ようやく食べるような状態。

そのような状態が続き、そして、先週の9月14日の17時ごろ、
スタッフや獣医に見守られながら、静かに息を引き取りました。

亡くなる当日の朝も、ゴハンはしっかり食べていました。
最期まで食欲旺盛だった海。

遺体を保冷材でくるみ、一晩、休憩室に安置しておきました。
そっと休憩室をのぞいてみると。
海の遺体の傍に、ちーちゃんがいました。

最後の最期まで、海と一緒にいてくれるんだね。
ちーちゃん、ありがとう。

ボランティアさんや昔のスタッフも駆けつけて、
お花を持ってお別れに来てくれました。
たくさんのお花と、若かりし頃の写真に囲まれた海くん。

そして、訃報が重なりますが、
海が亡くなった同じ日に、チワワの「はちろく」が亡くなりました。

8月6日に保護されたから『はちろく』と名付けました。

10才の男の子で、保護当初から心臓や腎臓の数値が悪く、
心不全や腎不全の治療を行っていました。

少し緊張しやすい性格で、保護されたばかりなのもあってか、
ゴハンをあまり食べず、人に対しても警戒していました。

しかし、スタッフがはちろくを家に連れて帰り、
はちろくが落ち着けるように一緒の時間を過ごし、
コミュニケーションをとってくれました。

そのかいもあって、はちろくも人と打ち解けるようになり、
リラックスした表情をしてくれるようになりました。

しかし、やはり腎不全と心不全という病気の重なりもあって、
次第に容態は悪くなり、酸素室にて集中的な治療を行っていましたが、
海と同じ9月14日の、午後19時ごろに亡くなりました。

短い間でしたが、スタッフやボランティアさんに、
たっぷり愛されていたはちろく。おやすみなさい。

当会で保護されて亡くなった動物は、一頭一頭、
火葬をお願いしてお骨にしています。

先日、海とはちろくのお骨が返ってきました。
おかえり。

天国で、他の動物たちを見守っていてね。
ありがとう、海くん。

ありがとう、はちろく。